「『前を向いて』稽古6日目」のこと。
先日は、最後から2番目の稽古でした。
今回の稽古に向けて、
足元まで津波が押し寄せてきて必死で逃げる人の動画など…
心痛くなり、泣きながら観たのですが、
そういった経験をされた方が実際たくさんいて、僕らもそれを体現しなくてはいけないんだ、と思うと、なんというか、更に気が引き締まります。
それしかできなくなるのは、絶対良くないなあと思うから、この機会に改善していきたいなあと思うわけです。
そういった意味で、動画や映画を観たりすることも含めて、じっくりと役や演技について考えていく時間っていうのは、とても大事なことだなと改めて感じています。
今回の作品や役について、だけでなく、
震災から10年経ち、つい先日も大きな地震があったように
この国で生きているひとりの人間として、
目を背けていられないことだな、とも感じています。
当たり前のように毎日過ごしている家が、壊れるかもしれない
昨日まで一緒に笑って過ごしていた家族や大切な人を突然失うかもしれない
自分自身も危険な目に遭ったり、不自由な生活を強いられることもあるかもしれない
そう考えるだけでも、とっても辛いですが
誰もが、その状況下の中で、生きているということを再確認しなくてはいけないな、と思いました。
そんな中、迎えた稽古でしたが、
僕自身、徐々にケンタという役との距離感が、より近づいてきているな、と感じます。
前進できている実感もあるし、課題もクリアできてきているかな、と。
先月までは、周りの皆さんについていくのに必死で一生懸命でしたが、
今月に入って、だんだん稽古が楽しくなってきました。
そして、これだけ没頭できるものがあることに喜びを感じます。
毎回、稽古場では刺激をもらいながら、勉強させていただいています。
僕自身が久しぶりのミュージカルなのに対して、普段からミュージカルをやられている方々とご一緒させていただくと、本当に皆さんのスキルの高さを感じますが
僕も、僕なりに今まで経験してきて、積み上げてきたものの中で、きちんと劣らないパフォーマンスをしていかなくては、と思って奮闘しています。
今回の舞台でなければ、観れないものがたくさんあります。
なので、本当に皆さんに観ていただきたいですね。
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