「渡辺徹さん」のこと。

僭越ながら

渡辺徹さんの

お別れの会に参列させていただきました。




元々、僕は

2019年まで


渡辺裕太さんが主宰の
劇団マチダックスに所属しておりまして

学生の頃から

劇団の公演や稽古に参加していました。



僕が高校3年生の時に


劇団員から

「今から稽古来れない?
渡辺徹さんに稽古見てもらっているんだけど、

キャストがひとり欠席しているので、その代役をお願いしたい!」


と連絡があって


稽古場に行ってみると


一番奥の席に

テレビでいつも見ていた

あの渡辺徹さんが
座っていらっしゃって

ものすごい緊張感の中、

台本をもらって


私も代役として、
稽古に参加することになりました。


「君は代役だけど、ここの台詞は、その間じゃないよね」

「ここは、必ず考えている間があるはずだよ」

「ここの台詞は、スパッと言ったほうが面白くなるよ」


というように、


「間」について

ものすごく細かく稽古してくださいました。



それが

徹さんと最初にお会いした日でした。


それから

劇団での公演や、裕太さんの出演舞台には、

ほぼ欠かさず足を運んでいらっしゃって


度々、お会いしたり、

ご挨拶させていただく機会がありました。



最後にお会いしたのは、


大河ドラマ「青天を衝け」の撮影現場で

僕も同じ日に撮影があって


そこで

ご挨拶させていただいて


「いくつになったの?」とか「事務所どこに入っているの?」とか


そんなお話をさせていただいたのが、

最後でした。



学生の頃に稽古場でお会いしてた自分が


大人になって


曲がりなりにも

お仕事の現場でお会いできたことは


とても喜ばしいことですし、

とても誇らしいことでもありますが


正直、

またきっとお会いする機会はあるだろう

と思っていたところでしたので


まさかそれが最後になるとは
思っていませんでした。





昨年、

サンリオピューロランドの公演に出演させていただいた時に


お客さんから、

「間が絶妙ですね!」って言ってもらえたことがあったんです。



振り返ると、

「間」や「間合い」について


稽古していただいた機会というのは


後にも先にも


あの

高校3年生の時に


代役で徹さんに稽古していただいた時だけだったんです。



お客さんから頂いたお褒めの言葉は、間違いなく、

徹さんのおかげで、もらえた言葉です。



稽古の時の徹さんは、

とっても真剣な表情で


当時の僕にとっては

少し、こわい印象でもありました。


でも、

やっぱり


思い出すのは

あの「笑顔」の徹さんなんですよね。



徹さんって「笑顔のひと」なんだってことを

改めて感じました。


参列された方々、

みなさん笑顔でした。


僕も含めて。


それは

徹さんが「笑顔のひと」であることの

何よりの証拠だということを感じました。



とっても素敵な会に参加させていただけて

本当に有難かったです。




喪主の裕太さんのご挨拶。

とっても素晴らしかったです。


改めて

僕の尊敬する先輩です。


郁恵さんは

誰よりも笑顔で、誰よりも明るく接してくださいました。



ご家族の方のお気持ちは

察するに余りある、という言葉に尽きますが


どうかお疲れが出ませんように、と

後輩として、願うばかりです。




11月24日には

和光大学ポプリホール鶴川にて


永嶋玲10周年記念公演をやります。



このポプリホールという場所には

色んな思い出があるのですが


劇団マチダックスで公演をやらせていただいた時に

徹さんも観にきてくださって、


終演後に、

ダメ出しやアドバイスをしてくださった場所でもあります。



そんな思い出のある会場で

主催公演をやらせていただきます。


僕も

会場に行ったら


きっと

また改めて徹さんのことを思い出すだろうと思います。



そんな思い出を胸に

今の自分にできることを精一杯努めていきたいと思っております。






徹さんのこと

徹さんに教えていただいたこと

忘れません

徹さんの歌、
また歌いたいです。

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