「コロナウイルスとミュージシャンとライブハウス」のこと。
「なんで自粛しないんですか?」
ここ最近、それに近い意見をいただくこともあるのですが
まるで、自粛することが当たり前で、自粛しないやつはおかしいかのようなニュアンスは、どうにも納得がいかないものです。
ミュージシャン個人個人も、ライブハウスやイベントスペースも、他の業種の方もそうかもしれませんが
イベントが延期や中止になったり、売上が落ち込んだり、赤字になっても、家賃や光熱費など払うべきお金は、いつも通り払わなければいけない。
自粛しないと批判の的になる
営業しないと破産の危機になる
という究極の窮地に立たさせれています。
だから、
結局、批判の目を向けられても、活動をしていかなければいけない
という選択をせざるを得ないことが、ほとんどだと思うのです。
実際、自分が関わっているライブは、ほとんどが数十人規模のイベントが多く
その規模のイベントで、感染する確率は、単純計算で言えば、1%を下回るそうです。
とはいえ、
実際100人規模のライブハウスでクラスター感染が起きている事実はあるために、感染リスクを完全に否定することはできないかもしれません。
しかし、クラスター感染は、ライブハウス以外でも、
デイサービスやスポーツジムなどでも、起きています。
70代以上の方がライブハウスに行くことは少ないと思いますが
デイサービスやスポーツジムなど、お年寄りが集まりやすい場所で起きているクラスター感染は、命に関わります。
それなのに、ライブハウスや音楽イベントばかりがクローズアップされ、批判の対象になる
これって、おかしくありませんか?
更には、バンド活動しているミュージシャンや、楽器を持っているひとに対して
「あなたみたいなひとが感染拡大のもと」だとか、
「音楽なんてしていたら、どんどんコロナがうつる」などと言うひとがいるようですが
もし、そんなことが本当だとしたら、
許せない。
僕も含めて、ミュージシャンはみんな、
ミュージシャンである前に、ひとりの人間なのです。
そんなこと言われたら、当然
腹が立つし、悲しくもなるし、傷つきます。
当たり前です。人間なのですから。
ミュージシャンだけじゃなく、コンビニやドラッグストアの店員さんだって、ライブハウスのスタッフだって、クルーズ船の乗員や乗客だって、
差別をしていい人間なんて、いるわけがないのです。
そんなことを言うようなひとが、もしいるのなら、僕は心から軽蔑します。
誰もが、経験したことのない盤面にぶつかっています。
どうしたらいいのか
何が正解なのか
なんてことは、
誰にも分かりません。
だから
ミュージシャンもライブハウスもイベンターも
たくさん悩んで苦しんで
結論を出しているのです。
イベント開催が悪なわけではありません。
1%に満たない感染リスクを恐れるよりも、
しっかり予防対策して、リスクをほぼ0%にして、通常通りの営業をしていくほうが賢明だという判断もあります。
赤字を覚悟したイベントの中止や延期が英断と言われるなら、
そんな中でも、支払うべきお金を支払うために予定通りの開催を選ぶ決断も、英断だと言っていいと僕は思います。
だって、生きていかなければいけないのですから。
「なんで自粛しないんですか?」と聞いてくる前に
同じだけ情報を調べ、
同じだけ悩んで苦しんで、
批判なり否定するのは、それからにしてほしいものです。
僕が関わっている、
アートギャラリー&イベントスペースであるNOSE art garageでは、4月の平日は無料貸し出しを開始します。
どこのお店も、このまま不況で厳しい状況ですが
NOSEも、その例外ではありません。
しかし、そんな中で思い切った決断をしています。
個人的な感情で言えば
コロナウイルスに感染するかもしれない恐怖よりも
自分の大事な居場所がなくなってしまうのではないかという不安のほうが、大きいです。
僕の人生にも、大きく関わることです。
どうか、お願いです。
ミュージシャンの皆様
アーティストの皆様
表現者やクリエイターの皆様
アートや音楽や芸術や文化を愛する皆様
どうか、皆さんの力を貸してください。
\アトリエ使いませんか?/
— NOSE.art-garage (@GarageNose) March 14, 2020
≪平日無料貸し出しします!≫
NOSE art garageは表参道にあるアトリエ。この時期だからこそ、アートを通じて少しでも皆さんと乗り越えていけたらと。
色んな使い方できます。
【条件】
・アーティストとして活動されてる方(分野問わず)
・4月中迄
詳細は次へ記載します pic.twitter.com/1P2ExTAAKE
すっかり
長くなってしまいましたが
自分のワンマンの開催も
たくさん苦しんで悩んで出した結論です。
現在、30名以上の方のご予約をいただいておりますが
キャンセルのご連絡も相次いでいるため、正直どうなるかわからない状況です。
心配な方のために、追加公演の開催も決めました。
ワンマンライブを決行するために、5年間かけてきました。
だから、観ていただきたいのです。
しっかりと予防対策すれば、安全に楽しいライブを開催することができます。
ぜひ、足をお運びいただけますと非常に嬉しいです。
どうぞ、宜しくお願い致します!
[今後の活動予定]
《ソロライブ》
4月4日&5月10日 ワンマンライブ「たからもの」@クローフィッシュ赤坂
《サポートライブ》
3月28日 ARTisTS! with かすみ草@NOSE art garage
《映画》
3月20日 一度死んでみた
《テレビ》
3月18日 ガッテン!@NHK
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